どうなる日本の明日
日本経済新開 藤巻秀樹
2011年10月10日一紅会講演
○3.11後の日本
東日本大震災が浮き彫りにした日本 世界の賞讃と日本の指導者
なぜ外国人は日本を離れたか
大震災が問うもの
○歴史的視点に立って現在の置かれている状況を把握し、今後を展望する
・世紀末に起きたことが次の世紀を規定する
15世紀 1492年 グラナダ陥落、コロンブスの新大陸発見
16世紀 スペインの世紀 1588年 スペインの無敵艦隊が英国に敗北
17世紀 英国の世紀 1688年 名誉革命
18世紀 革命の世紀 1789年 フランス革命→ナポレオン
19世紀 帝国主義の世紀1898年 米西戦争(フィリピン、グアム
プェルトルコを植民地、キューバを保護領。その前後にアラスカ
ハワイも領土に)1917年 ロシア革命
20世紀 米国(米ソ)の世紀 冷戦の世紀
1989年 ベルリンの壁崩壊 91年ソ連崩
壊・湾岸戦争 99年ユーロ導入
21世紀は?米国一極の時代orイスラムの時代or中国の時代or欧州の時代
○20世紀末を振り返り、21世紀がどういう時代かを知る
30年を振り返りながら、世界がどう変化し、今の日本の状況が作られたかを
分析し、中長期の視点の中で今後を展望する
●世界 1979年 ソ連のアフガニスタン侵攻 共産主義の終わりの始まり
イラン革命 イスラム原理主義の台頭
1989年 ベルリンの壁崩壊 共産主義の終焉
ホメイニ師死亡(同じ日に天安門事件)
1990年 ドイツ統一 湾岸危機
【識者の見方】
ジスカールデスタン仏大統領 欧州激動はフランス革命 欧州統合進展
アンドレ・グリュックスマン@唯一残るイデオロギーはイスラム原理主義
A資本主義対資本主義 人間の顔をした資本主義
冷戦崩壊後の世界
・政治 米国一極支配→世界の多極化(米国の衰退 欧州連合 イスラム原理
主義)→米国同時多発テロ→アフガン戦争・イラク戦争→中国の台頭→イス
ラム世界の地殻変動(民主化、親米政権の崩壊、経済格差への不満)
・経済 米国型資本主義の時代(金融、グローバリズム、株式至上主義)→米
国型市場主義の破綻(エンロン事件 リーマンショック)→BRICS台頭
新しい脅威 中国?(20世紀初頭のドイツか)→資本主義国急増で生産供
給能力向上、価格低下、構造的なデフレ
◎米国の衰退、中国など新興国の台頭、欧州再生への実験、イスラム台頭
「いま世界は新たな秩序を求めている」
●日本1979年第二次石油危機・東京サミット ジャパンアズナンバーワ
ン出版→日本経済絶頂期 貿易摩擦 円高→プラザ合意(230円台から1
年後に150円台へ)→ 前川リポート・内需拡大→バブル経済
円高で海外旅行が安くなる時代に国内リゾート開発、箱モノ作りに走る 不良
債権のヤマをつくる
@経済1989年バブル絶頂期→1991年バブル崩壊→住専問題(19
95年)北海道拓殖銀行・山一破たん(1997年)→長銀・日債銀破た
ん(98年)→失われた10年→小泉構造改革(2001年)
A政治1989年竹下内閣総辞職 自民党政治の終わりの始まり→
宇野・海部・宮沢→経世会分裂・小沢離党→細川内閣発足(93年)→2
大政党制へ、自民党必死の生き残り(橋本、小渕、森、小泉)→民主党政
権誕生(10年)
○これからの日本
●中国の台頭にどう向き合うか 仏人口学者エマニュエル・トッドの提言
●人口減少が最大の問題 今後50年間で4000万人が消える
デフレの正体 内需低迷 消費縮小
労働力不足 社会保障制度の持続性
経済大国からの転落 安全保障にも影響
●とまらぬ少子化 地方から始まった人口減少
決め手欠く政策
内外から移民受け入れ論
●進まぬ多文化共生 保見団地と大久保
●ひきこもり国家日本 アジアの活力 ニューカマー移民のパワー
韓国に学べ?
ひきこもり問題の社会的背景
●老人天国と未来のない若者
●文化国家への道 欧米の日本ブーム 漫画アニメだけでない人気
仏で日本人が主人公の小説がベストセラー
●当面の課題は消費増税とTPP
●戦略性の欠如が問題 失われた20年でとめる 受身の国づくり脱却
繊細なものづくり文化を活かして
●大震災を超えて 原発をどうするか
エネルギー政策の今後
価値観の転換
日本・再考